司会とホステス

・まず、トークショウの司会(の補佐)。文芸評論家Cさん。あれこれと思うところがありしかし思うように文章と言うか言葉にできないので、だまって話を聞く。すでに補佐でもなし。Cさんは想像以上に男性らしく(どうも 最初の方の著作のイメージが強かったもので)菊池成孔に似ているなあと思っていたら(話し方も)恋人もそう思ったとのことだ。読むにしろ読まないにしろ、腑に落ちる理由を探すことが大切なのだなと思った。氏は ガーリーとガーリッシュという言葉の違いについてよく言っていて 山崎まどかさんもガーリー文化に意見ありのようだけども私は単純に男の子のかげがちらつくガーリー文化が好きなのかもしれないなと思った。今のところはね、そして、腑に落ちる理由も、特に無いのだけれども。色気と可愛げがないと、嫌なんだなあ私はね。という感じか。だから、金曜の夜このトークショーに来てしまうようなあなたたち読書家は、昔の文学青年たちの末裔ではなく、読書流行りの世にあって盆栽などを愛でていた人種の末裔である、って言葉は(何故かは氏が繰り返してるから省くけども)、まあ、そうかもねと思いつつも自分としてはやっぱり浮世のちゃらちゃらした流れの中に身を浸していたいなと思った。論点がずれているかとは思うのだけど、思ってしまうのだった。あと、読書の性差について、もっとたくさん聞いてみたかったなあ。女の子にしかわからない感性だよね、っていう言葉を今までよく使っていて、だけどそんな閉塞的なことってないのかも。という光がさしたのは自分でも意外だった。ただ、でもまだ、女の子にしか分からない感性を信じたい気もする。私は私しか知らないくて男の子の感性なんてんもう想像もつかないわけなのでそんな乱暴な言い方ないよなあ、と反省もするのだけど、何か秘密ぽくていいなあってそれだけです。夢があるなあと思うのだった。女の子にしか分からないものがある、って。
その後の打ち上げでは、大好きな映画館で働いている女性(もうすぐ、美代子阿佐ヶ谷気分が福岡にやってくる!嬉しくて涙出そうになった)と、大学教授で飲んでないのにすさまじきテンションの面白い人と仲良くなれた(恋人はもっと距離を縮めていた)のも、楽しい。人と会うのは、力がいるけれど、たまに次の日に熱が出たりするけれど、大抵、楽しい。
・次の日から二日間、お姉さまがたにお誘いいただいて、古本スナックでホステスになる。源氏名は、梅雨子。強い人みしりが根っこにあるもののさすがに27にもなれば口から出まかせで何とかできるようになったのだが、それにしても普段会わないような業種の人たちたくさんに囲まれて知恵熱出そうになる。一日目は洋装。ひらひらしたワンピースでポールダンス踊ったりする。そして、わが故郷の誇る素敵なフリーペーパー、雲のうえをはじめあちこちでご活躍そして、個人的に好きだった、画家の牧野伊三夫さんがいらっしゃって(お姉さまのお友達)大興奮、どう距離を縮めていいか分からなくて、いつだってそう言う時は私は肉弾戦になってしまう、手を握るとか。言葉で言えない分は手を動かすしかないような気がしてしまうんだった。今回は私の中のホステスさんぽいしぐさをしてみる。アフターという名の二次会でも特に絵のことなど聞かず(もちろん聞きたいのだけど)終始ばかばかしい話とけたたましい笑い声(女性たちの)に包まれ、それを渋くにこにこされているお顔に、内心ときめいた。新幹線に急ぐ牧野さんを最後は万歳三唱でお見送り。タクシーの運転手さんに、先生と生徒たちと思われたそうな。またお会いしたいなあ。叶うか知らん。
次の日は定時きっちり働く。お休みの恋人に、ロルの黒いリボンブローチをつけて蝶ネクタイ代わりにしてボーイしてもらう。とにかく忙しくって、恋人はずうとお酒を作っていた。和装だった私は和装が楽しくて無駄にうろうろ動き回ってばかりであまり働かなかった。友人知人もたくさん来てくれて、照れる。
途中、恋人の友人たちが来て、大学のときのお友達なものだから、私の知らない彼のことを知っているというだけで、お酒が入っているからか途端に憎たらしくなって、可愛くないこと言ってしまう。そうなると、止まらなくなって、私も何度かごはんをいっしょに食べた彼の先輩が来た時には、恋人の昔の恋人が何しろちょうスタイルがよく、ちゃんとした(というと語弊があるが)女子であったらしいことが実はずうとひっかかっていて、そのことを話しながら泣いてしまうという醜態を…
自分をまもるためのへ理屈と文化的知識を中途半端に詰め込んで、それは女子として美しくないなあとやっぱり思うので、だけど爪もきれいに塗れないし、髪も巻けないし。というところでコンプレックスが爆発しそうなんだ。それでも一生懸命髪を盛ってラインストーンを爪に埋め込んでして行っても、やっぱり、かなわない気がしてしまうのだった。先輩はでも、そんな髪を巻けたりするよりも、性格や趣味という点が大切ではなかろうか、となだめてくれたのだけども、お酒とその場の異様なテンションで、悲しくて悲しくて、だって女ですものと繰り返してしまった。本当に醜態!
もちろん今は酔いが覚めているので醜態だあと思うのだけど、やっぱりそういう思いはまだある。やっぱり女の人として生きて行くのは面白いけれども、大変なことだな。泣いたり悲しい気持になったりしても、それでもやっぱり女がいいのだけども。
そんなこんなで結構激しい感じの夜だったのだけども、何より一日中知らない人と好きな人たちと特別に大好きな恋人のそばにいたのが楽しくて楽しくて、変な夢のようだなと、数日おいた今思う。不思議な三日間だったな。ふふふ